大変悲しく悔しい、それぞれがいろんな想いで 猫たちに申し訳ないという出来ごとがありました。チーム福猫の預かり達は幾度も話し合って、この悲劇を繰り返さないためにできることは何かを考えました。とても難しいことです。
けれど、猫たちの未来のために 私たちがアニモンに約束した未来を実現できるように努力することはできるはず… やっと動き出せる、そんな気持ちになりました。 11月19日 チーム福猫の預かり2&3号はアニモンを連れて 東北道下り線を走りました。
後部座席で鳴き続けるアニモン。洗濯ネットでずっと抱かれていました。上り線を走ることはあっても、下り線を走ることなど想像してませんでした。
アニモンを福島・
福猫舎へお返ししました。
再度行ったFF検査で FeLV(白血病)が陽性と出てしまったのです。 初回検査では FIV FeLVとも陰性で、人馴れも十分、新しい家族を、シェルターを卒業させたい、と誰もが望んでの上京でした。
預かりを続けることは困難で、お返しせざるを得ませんでした。 辛い決断でした。
いまアニモンはシェルターのケージで隔離生活を送っています。
広めのスペースを貰えると知って、ベッドや爪とぎやおもちゃやいろいろ持たせました。
そのぐらいのことしか してあげられることが無かった預かりです。

アニモン本人は 確かに陰性だった。
彼がもとから持っていたものではありません。母子感染ではなくて 水平感染です。
では、どこからというと まるこシェルターで同室だった 「みずたまちゃん」からが確実視されています。
みずたまちゃんの保護場所からは複数の陽性結果が出ています。
みずたまちゃんも初回は陰性でしたが、再検査で陽性。
潜伏期間 という 常識としては知っていてもぶち当たることはまれな悲劇、
検査のすり抜けがあったということです。。
時を同じくして人間の献血液にも、すり抜けがあってHIVの感染があったという報道がされています。
猫のSNAPコンボ検査キットなどとは比較にならない高感度検査であっても防げなかったことは、関係者にとっては言葉にならない衝撃だったろうと思います。
感染初期
(「ウィンドーピリオド(空白期間)」と呼ばれるそうです)の血液ではウィルスの量が少なくて陽性と出ないすり抜けが起きてしまうのだそうです。
犬班Aさんから、再度行われた耳を疑う検査結果がもたらされ
シェルターで一緒に暮らしていたアニモン、ひいてはアニモンと一時でも接触のあったユウも検査を と。
アニモンの結果は大きな衝撃でした。
預かりの頭はハンマーで殴られたよう。現実を把握するにはそう時間は必要でありませんでしたが
受け入れること とは別な事でした。
やっと一歩を進みだせるようになるのに 一週間がかかりました。
これから先、アニモンは陰転を期待して(母子感染ではないため、陰転の可能性はそれより大きいそうです)月一で検査を続けて行きます。
同様にみずたまちゃん(隔離中)や、同室だった仔猫(今回の検査で陰性だった子も現在はケージ隔離)、フリーで接触の機会のあった成猫たち と多数の検査対象の猫たちがいます。
ただし、区切りとして4ヵ月以上陽性の結果が続いた場合は、持続感染として確定を受け入れなくてはなりません。
アニモンが上京してきて、
彼には新しい家族を 彼の未来を たとえ時間はかかるにせよ
何も疑うことなく迷うことなく 「任せてね」と約束しました。
それなのに・・・ 守ってあげられず 見守ってもあげられず 今は抱き締めてもあげられないふがいなさ。
これを読んでくださっている皆さんは、愛猫のウィルス検査をきっとしておられるでしょう。
でも 1回だけ というのが多いのではないでしょうか。飼い猫ですらそうです。
まして保護の世界では 費用や時間に人手、本猫のストレスも加わり とても再検査を含む2回がスタンダードとは言えません。
本当に慎重な方(猫友さんにもいますし、福島っ子を貰ってくださった里親さんにもいます)は、検診や避妊去勢の際に、再検査を受けています。大切なことです。
実際にすり抜けがあって FIV陽性が分かったケースもあります。
検査結果票には 「初回検査でたとえ陰性であっても、必ず
再検査を受けましょう」とあります。
今度のことがあって、ただただその文章を ぼーっと 見つめました。
みずたまちゃんもアニモンも どちらも最初の検査では陰性でした。
みずたまちゃんも母子感染ではないとみられています。
通常母子感染であれば、経験上、初回検査から陽性と出る…
この子らは 保護された場所も経緯もまったく違います。
アニモンは飛び火した火種をもらってしまった、被害猫。
でも 加害者はいません。
みずたまちゃん(目に障害のある仔猫)が悪いのでもないし シェルターが悪いのでもないし 検査キットがおかしいのでもないし。
でも 防げていたら アニモンはいま東京にいられた。
今後しなくてはいけないことは(一部スタートしていますが)、みずたまちゃんとアニモンに接触関わった猫さん達の再検査。
仔猫のほか、みずたまちゃんと同じまるこシェルターのフリールームにいた成猫たちだけでも16頭を数えます。
シェルターにいる子たちの今後のためにも(部屋割りや早期治療や)、
過酷な生活から抜け出した猫さん達のFF検査のすり抜けチェックは重要です。
シェルター生活が長かった成猫の場合は譲渡前に再検査を行って来ましたが、
保護直後に加えて一定期間後の再検査も必要なのではないかと考えています。
仔猫と成猫、そしてFIVとFeLVでも異なり、どう対策を練って行ったらいいのか難題ですが
何もしないではすまされません。
福猫舎の2つのシェルターにいる子たちの延べ検査数を考えると、 ゆうに100を超えます。
私たちが味わったこの想いをまた誰かが… と思うと たまりません。
チーム福猫は自分たちの活動において支援を求めることはありませんが、第二のアニモンを生みだすことはもういやなんです。
ちなみに 6月に譲渡した成猫ちぃの再検査代は 4000円でした。 保護に理解のある病院です。
時間的余裕がなく近所で行ったユウの検査代は 7350円 アニモンは5985円 と動物病院によってこんなに違います。
福島の病院はこれよりは安いと思われますが、総額にしたらとても大きい。
私たちが希望することを私たちだけではどうすることもできず
これを読んでくださっている皆様にも
シェルター暮らしの猫たちのウィルス再検査代のご支援をお願いできないかと考えています。
どんなふうにしたらいいか、あれこれ考えています。詳細は追って発表したいと思います。
(カンパ、支援品をご購入いただく、チャリティーイベントを開くなどなど検討中です)
その際には どうぞどうぞ ご支援をお願いいたします。
チーム福猫 一同
追記
経緯については
こちらで
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